サウンディング

基礎地盤の設計に必要な地盤定数を求める方法の一つとして、地盤に何らかの負荷をかけその反応から地盤定数を求める方法がサウンディングです。原位置の拘束圧の下で試験ができる長所がある反面、試験の境界条件の不明確さがありますが、これまでの経験や実績で得られた設計値と関連付ける経験的手法が通常行われます。
標準貫入試験(N値)
標準貫入試験(SPT)は、地盤の硬軟、締まり具合の判定、土質観察を行うためのN値計測を実施するものである。N値は、SPTサンプラーを地中に30㎝打ち込むのに必要な打撃回数であり、63.5±0.5kgのおもりを76±1㎝の高さから自由落下させた打撃を加える。作業に必要なボーリング孔径はφ66㎜である。
簡易動的コーン試験
簡易動的コーン試験は、地盤の動的な貫入抵抗を求めるもので、5±0.05kgのハンマーを50±1㎝の高さから自由落下させ、先端コーンを10㎝打ち込むのに必要な打撃回数Nd値を計測する。自然斜面、法面、宅地での簡易の支持力判定に用いられる。硬質地盤や礫質土では実施できない。
スウェーデン式サウンディング試験
スウェーデン式サウンディング試験は、荷重による貫入と回転による貫入を併用した原位置試験であり、土の静的貫入抵抗を測定し、地盤の硬軟、締まり具合を判定するものである。測定は25㎝ピッチで実施し、荷重による貫入は、ロッドに50N→150N→250N→500N→750N→1000Nの荷重を載荷する。回転貫入は1000Nの載荷状態での半回転数を計測する。
ポータブルコーン試験
ポータブルコーン試験は、粘性土や腐植土などの軟弱地盤に人力でコーンを静的に貫入させ、コーン貫入抵抗を求めるものである。地盤の強度を求めるほか、建設機械のトラフィカビリティや戸建住宅の地耐力を判定する指標を得ることができる。測定機構から、深さ3~5m程度までの地盤が調査対象となる。
電気式コーン試験
電気式コーン試験は、ヨーロッパを中心に地盤調査、設計に広く用いられており、地盤特性(地盤構成、力学特性など)を連続的に調べることができるものである。主な測定値は、コーン先端の抵抗力である先端抵抗、コーン周面の摩擦力、コーンに取り付けられた水圧計によって測られるコーン貫入時の間隙水圧である。
土壌硬度試験
土壌硬度試験は、貫入式土壌硬度計を用いて、自然斜面、切土法面、トンネル切羽などの露出した地盤の表面や、貫入が可能な固化処理土・改良土供試体の土壌硬度を計測するものである。結果の利用として、道路盛土法面の植栽工、吹付け工の選定の指標、改良強度の判定などとなる。
針貫入試験
針貫入試験は、土・岩に針を貫入して、その貫入長さと貫入荷重を測定し、その関係から針貫入勾配を求めるものである。主として、トンネル掘削現場などで軟岩の強度推定に用いられる。試験器は、現場で用いる携行型と、室内で採取した供試体に用いる机上型がある。
岩石の点載荷試験
岩石の点載荷試験は、岩石供試体(岩石、礫、ボーリングコア)の点載荷強さを求めるものである。点載荷強さは、岩石の一軸圧縮強さや引張り強さの推定や分類の指標を得るために用いられる。