透水試験・圧密試験

土の骨格と間隙水の相対移動を扱う試験として、透水試験、圧密試験があります。透水試験は、土骨格内を移動する間隙水の移動のし易さを求めるもので、圧密試験は間隙水の移動(しぼり出し)に伴う土骨格の圧縮特性を求めるものです。

土の透水試験(定水位透水試験・変水位透水試験)

本試験は、飽和状態にある土の層流状態における透水係数を求めるものである。透水係数は、地下水の利用、工事に関わる地下水の処理、斜面の安定に影響する浸透流の検討などに用いられる。試験方法として、透水性の高い土に用いる「定水位透水試験」と透水性の低い土に用いる「変水位透水試験」がある。

圧密試験

本試験は、土を一次元的に、かつ段階載荷によって排水を許しながら圧密し、圧縮性及び圧密速度に関する定数を求める試験である。粘土・シルトを主体とした透水性の低い飽和土を対象とし、圧密が長期に渡るような軟弱地盤に構造物を設計・施工する際の圧密沈下現象を予想する際の基礎データを得るものである。

定ひずみ速度圧密試験

本試験は、土を片面からの排水を許しながら、一定のひずみ速度で連続的に一次元圧密し、各種圧密定数を求める試験である。超軟弱粘土に衝撃を与えないで載荷を行うためや硬質粘土の圧密降伏応力付近の圧密特性を詳細に求める際などに活用されている。

マルチ三軸透水試験

一定の遮水性能が要求される地中連続壁の性能確認試験などにおいては、従来の三軸試験セルを用いた試験では時間・コストがかかる。これを改善するため、一度に10供試体の試験を行うことができる「マルチ三軸透水試験機」を開発し、コスト・納期・品質の面で大幅な改善を実現した。<特許出願中(特願2005-338630)>